2008年11月27日

ティボリ、ヴィラ・デステの庭と噴水

2008年10月09日 西側の階段を下りると、このような噴水が見えてきた。中央の兜を被った女性はアテナ神だろう。

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右側は双子に乳を飲ませる狼。ローマ誕生の神話。中央にオベリスクらしきものも見える。ここはロメッタ(Rometta)の噴水といって、古代ローマの建築物などを配した噴水だ。

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といっても、ぱっと見て解るのはこのトラヤヌスの記念柱だけで、小船がティベリーナ島を表し、水面はテヴェレ河を表しているということは後で解った。なぜ記念柱が小船に載っているのか不明。ごちゃごちゃしたがらくたガーデン。

さらに階段を下がると鷲と百合の紋章がずらっと並んだところへ。こちらのほうが素敵。

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白い鷲はエステ家独特のエンブレムだが、百合のエンブレムも使っている。中央に鷲があって、両隣に百合がある配置からみると、鷲のほうがメインね。

さらに下ると、こちらにも。左の百合は壊れて無くなっている。

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この別荘の主、エステ枢機卿は、失脚してしまって法王になる夢を断たれた人。この庭にエンブレムをたくさん置いたり描いたりして憂さを晴らしていたのかしら。

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それから何百年も経ち、木は大きくなり、枯れてもまた芽生えて森となり、噴水は苔むして、栄華はどこかに行ってしまった。という寂しさを感じる。

豊穣の女神。おっぱいから噴水が出る。悪趣味。

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[追記 2008/12/04]

悪趣味だと感じたが、この像のことが頭を離れなかった。どこかで見たことがあったが、どこだろう。調べてみるとエフェソス(エフェス)のアルテミス神殿のものだという。

ギリシャ神話のゼウスとレトの子供であるアルテミス、ローマではディアナと呼ばれ、絵に描かれるのは狩の女神としてのスリムなお姿だ。それがトルコに来ると多乳神になってしまうとは。

でも、私はエフェソスなんて行ったことがない。それなら、どこで見たのだろう。それに思い当たったのだ。グスタフ・モロー(結構好きなんです)のサロメの背景に描かれたグロテスクな神殿の守り神がこれだった。下半身のほうは暗くて見えなかったが、こういう風に細くなっているのね。

遠くに有名なオルガンの噴水が見える。バロック的建築物の上にも鷲がいる。

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この背景が空や木々なら美しいのに、街の建物が興ざめ。あの窓からはいつもヴィラ・デステの庭園が見えるのだ。すごい借景。

噴水の後ろに行ってみると見下ろす庭園は美しかった。

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一番高いところのテラスから見る。

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素晴らしいお天気に恵まれて本当に幸せ!

木々が輝いている。

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この奥には楕円形の噴水がある。クリスマスのババというお菓子みたいな形。

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この庭園の水は、街を通るアニェーネ河を分枝させて引いてきたり、泉を貯水タンクで貯めて流したりしている。凄い水量だ。その大掛かりな水の使い方は他には類を見ない。

でも、私には水は襲ってくる怖いものに見えてしまう。洞窟とかグロッタとかニンフェウムとかいう暗くてじめっとした場所は苦手。なので、あまり好きになれない庭園だった。

その中で、この広々とした明るい楕円形の噴水は気に入った。

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それから、有名な100の噴水の小径へ。

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誰がいつ撮っても同じ画像。

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あら、バラの花が入ってしまった。ちょっとお邪魔ね。フロリバンダの秋バラがちょこちょこ咲いていた。春の花のある季節だったら明るくてきれいな庭園なのかもしれない。

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下の景色が明るくなってきた。昼の日差し。お腹が空いてきた。 

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12時半にオルガンの演奏があるというので待っていたが、始まらなかった。こういうのは、聴かないと惜しかったと思うけれど、聴くと、なんだこんなものか、と思うものだ。

お姉さんも私も未練なくヴィラ・デステを後にして、シヴィラの神殿横のレストラン[シヴィラ]に向かった。

[追記] 世界遺産、ハドリアヌス帝の別荘(Villa Adriana)を調べていたら、面白いことがわかった。エステ枢機卿はこの遺跡から出土して彫刻などをこの庭に持って帰ったそうだ。

法王になれずに失意の中、ティヴォリのヴィラに引きこもったエステ枢機卿。ローマに親しめずにティヴォリに別荘ならぬ街まで作ってしまったハドリアヌス帝。どこか似ている。


posted by iconologist at 17:22| Comment(0) | '08 ティヴォリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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