2014年02月13日

カピトリーニ美術館の魅力 彫刻(6) 皇帝の間の中央に座るエレナ

2012年3月22日 カピトリーニ美術館

なぜ、皇帝の胸像が並ぶ部屋の真ん中にこの女性がゆったりと座っているのか、疑問を感じていた。

名前はHELENA(ELENA)

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コンスタンティヌス一世の母だということは解ったが、それくらいでこのような立派な彫刻ができるものなのだろうか。

皇帝たちの歴史自体にはそれほど興味はないが、この女性には興味が沸いたので調べてみた。

ヘレナがコンスタンティヌス一世の母というタイトルしか持たないのは、フラヴィス・コンスタンティウスの前妻であったか、側室であったか、愛人であったか定かではないからだ。

フラヴィスはコンスタンティヌスが生まれた後に妻子を残し(又は捨て)、皇帝の娘テオドラと結婚する。
テオドラは数人の子供を産んだが、後を継いでローマ皇帝となったのはヘレナの息子コンスタンティヌスであった。コンスタンティヌス一世は母の名前から都市にHELENOPOLISとつけた。

ここまでは息子が出世したラッキーな母親物語だが、ヘレナ自信も優れた人物だった。
コンスタンティヌス一世がキリスト教を公認したとき自分も改宗し、78歳のときにパレスチナの聖地巡礼に出かけた。ゴルゴダの丘にも行っている。亡くなる2年前である。

そういうことから、聖女としてサンタ・ヘレナの称号をもらい、お墓はサンピエトロ寺院に祭られている。

ヘレナ(エレナ)はカピトリーニの彫像では持っていないが、聖女として絵に描かれるときは十字架を持っている。サン・ピエトロ寺院

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女性が十字架を持っていることは少ないので、これも興味深い。

やはり、彫刻が飾られた場所から察したとおり、ヘレナ(エレナ)は只者ではなかったのである。

自分の直感を信じて疑問を持ち、そこから調べていけば何とか真実(らしきもの)に到達できる。


参照文献:http://vangelodelgiorno.org/main.php?language=IT&module=saintfeast&id=507&fd=0


posted by iconologist at 09:58| '12 ローマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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