2008年02月08日

古代後期ローマン・モザイクの解読@カサーレ荘 W

Room of Dance ダンスの部屋(客用寝室)

この部屋は壊れた部分が多く、モザイク画欠損しているところも多いのだが、第一級の細工がされている。大事な客のための寝室であったと思われる。

優雅に踊る女性。ここからダンスの部屋と呼ばれる。

CIMG1660.jpg

しかし、本当にダンスをしているのかというと、ちょっと違う。それはこちらの絵を見ると解る。これは男女のダンスではない。腰を掴もうとしている男を女性が拒絶しているのだ。

CIMG1661.jpg

他の部分が残っていないのだが、[サビネの略奪]を描いたものだと思われる。[サビネの略奪]は物を奪うのではない。英語では[Rape of Sabine Women] といって、女性たちが犯されるのである。サビネはローマ郊外の街で襲っているのはローマ人である。

それが別荘に描かれるということは、ローマ人には罪の意識はないのだろうか。

実は、ローマ人たちは犯しに行ったのではなく、男性の人口が増えすぎて結婚難になったため、近郊の街サビネに行って女性たちを奪ってきたのだ。

サビネの人たちは怒って女性たちを連れ戻すために戦争をしようとしたが、彼女たちはその戦争を止める。よく2者の間で両手を広げて戦いを止めている絵画があるが、それである。

ローマ人たちは女性を妻としてまともに扱ったため女性たちはサビネに帰ろうとはしなかった。そうしてローマの人口は増え、拡大を続けることができた。そういう歴史的なレイプなのである。

といっても、歴史的だからモザイク画にしたのではなく、客用寝室に色っぽい雰囲気を作るために描かれたもの。

インデックスカサーレ荘概要のページにあります。
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posted by iconologist at 20:47| Comment(0) | '06 古代ローマン・モザイクの解読 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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